何のために噛むのか?

こんにちは。

あっという間に紅葉が終わり、雪が降り積もる季節になってきましたね 。

寒さでついつい口元にも力が入ってしまいます…。


ところで、

私たちは、日々の食事で、何気なく食べ物を噛んでいますが、

なんのために噛む必要があるのか、考えてみたことはありますか?


今回は「噛む」という動作の目的や、噛めることのメリットをお伝えします!


【 目的 】

食べ物をお口に運び「噛む」ことによって、

食べ物を細かくしたり、すりつぶして飲み込みやすくすることができます。

これが、噛むことの大きな目的の一つです。


しかし、「噛む」ことによるメリットは、食べ物を飲み込みやすくするだけではありません。
正しく「噛む」ことができると、良いことが沢山あります。


①唾液や胃液の分泌を促進し消化の助けになる
 しっかり噛むことで唾液がたくさん分泌されます。
 たくさんの唾液と食べ物を混ぜ合わせることで、食べ物を飲み込みやすくするだけではなく、
 唾液に含まれる消化酵素の「アミラーゼ」が、白米などに含まれるでんぷんを分解し消化を
 助けます。でんぷんは消化されるとブドウ糖となり、私たちの体のエネルギー源になります。


②うま味を感じることができる
 噛むことによって唾液と食べ物を混ぜ合わせ、液状にすることで、舌にある「味蕾(みらい)」
 という味覚受容体まで行き渡らせることができます。そうすると甘味や塩味などだけではなく、
 うま味をしっかり感じることができます。


③脳を刺激することができる
 噛むことで味覚や食感をより多く感じることができるので、その分脳への情報量も多くなり、
 認知機能や記憶力の向上が期待できます。また、噛むことで顔の周りのたくさんの筋肉を
 使います。色々な筋肉をしっかり動かすことで、血液の循環が良くなり脳神経が刺激されるので、
 脳の働きが活発になります。


④肥満予防になる
 しっかり噛んでゆっくり食事をすることにより、血糖値が緩やかに上昇します。
 満腹中枢を適切に刺激することができるので、過食を防ぎ肥満を予防することができます。


⑤むし歯・歯周病の予防になる
 唾液の中には「リゾチーム」や「ラクトフェリン」などの抗菌成分が含まれており、
 むし歯や歯周病の原因菌を減らす効果があります。
 また、唾液の中にある「カルシウム」や「リン」は歯を構成する成分です。食べ物や飲み物に
 よってお口の中が酸性に傾くと、歯の表面からカルシウムやリンが溶け出し、脱灰と呼ばれる
 初期むし歯の状態になります。唾液の中にあるカルシウムやリンが歯に再び取り込まれ
 修復される再石灰化によって、溶けてしまった歯の方面を治してくれます。
 唾液の量が多ければ多いほど、むし歯ができにくくなります。


このように、日々何気なく行なっている「噛む」という動作には、
ただ食べ物を飲み込みやすくするだけではなく、消化が促進されたり栄養の吸収がスムーズに
なるなど、様々な役割があるんですね!


これからも健康な歯を保つために、しっかりと噛んで食事をしましょう。
そして、定期的な歯科検診もお忘れなく!

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