無意識のうちにやってるかも?~T C H~
みなさん、こんにちは。
気温も上がってきて、新緑も美しい爽やかな季節がやってきましたね!
ところで、
みなさんは日頃、スマホを見ている時やお仕事中など
何かに夢中になっている時に、歯をくいしばっていませんか?
心当たりのある方は、もしかすると『 T C H』 かもしれません。
T C H とは
【歯列接触癖(Tooth Contacting Habit)】のことです。
何も意識しないでお口を閉じている時は、
本来、上下の歯は接触せずに1~2mmの隙間がありますが、
T C Hがある方は、常に軽く歯を接触させている状態になっています。
食事や会話をしているとき以外に、
上下の歯が少しでも接触している時間が長くなると、
あごの関節や口周りの筋肉が常に緊張状態となり、
顎関節症の症状が出たり、虫歯じゃないのに歯が痛くなるなど、
さまざまな影響が出てきます。
■ T C H の原因
くいしばりや歯ぎしりの原因のほとんどは
身体的・精神的なストレスといわれています。
寝ている間に歯ぎしりをすることで、
不安な気持ちやストレスを解消しているそうです。
2番目の原因は、噛み合わせによるものです。
あごの位置や歯並びの他に、詰め物や被せ物が合っていなくて
噛み合わせが不安定になってしまうこともあります。
■ T C H による影響
あごの関節や筋肉に常に負担がかかるため、
顎関節症になってしまったり、
歯・歯ぐき・骨にダメージが加わり痛みを生じることもあります。
また、知覚過敏になってしまったり、歯が擦り減る・欠ける・折れる
といったことが起こり、むし歯ではないのに被せ物の治療が必要に
なってしまうことがあります。
他にも、歯ぐきに痛みや腫れが生じたり、骨が溶けるなど、
歯周病の進行を急速に加速させてしまうこともあります。
■ T C H を改善させるには?
<軽度の場合>
日常的に上下の歯が触れ合わないように意識することで改善させる
『認知行動療法』を行います。
<中等度以上の場合>
マウスピースを使用して歯や顎関節・筋肉の負担を軽減させるか、
矯正治療によって噛み合わせを改善させるなど、
根本から整える治療を行う必要があります。
<重度のTCHで歯が欠けたり、折れてしまっている場合>
先にお話した2つの治療に加え、
被せ物などで噛み合わせや歯の形態を回復させる治療を行う必要があります。
ストレス社会といわれる現代では、ほとんどの人がTCHを発症しており、
無意識のうちに歯ぎしりやくいしばりをしていると言われています。
歯ぎしりやくいしばりは、今回のブログでご紹介した影響以外にも
肩こりや頭痛・腰痛の原因にもなります。
また、被せ物や詰め物が取れやすい場合もTCHの可能性があります。
軽度であれば大きな治療をすることなく健康を守ることができますので、
顎に力が入っていないか、上下の歯が触れ合っていないか、日頃からチェックしてみてください。
もし気になることがあれば、いつでもご相談くださいね!